10 エッヂの名無し 2025/10/13(月) 12:37:44.866 ID:02FnREzOw
銀河深淵に凝った降着円盤の安定周期軌道上に、巨しく透曇な球體をなす千万の胞人が密集し、群都をなしていた。その犇めきのなか、直径一万株を超える瓢 形の連結胞人、〈禦〉と〈闍〉の威容があった。互いを吞み込もうと媒収を始めて幾星霜、不自然な均衡を保つ二者の組織内部において、数多の惑星の生物標本より詞配された隷重類たちが、各々属する胞人規範に基づいて働き、落命と出生を繰り返しつつ多元的な生態系を組み上げていた。