7 エッヂの名無し 2025/10/13(月) 10:51:45.446 ID:4zuR7qhZR
この攻撃が効果的で、左目はえぐれ、眼球が飛び出した。噛みつきから二度目の回避に成功したのだが、なおもクマは執拗に越中谷さんを襲ってくる。今度は、股関節のあたりに馬乗りになってきた。
脚の爪が食い込んでいる状態だ。のしかかられた越中谷さんの脳裏に「横から爪がバシッとくるんだろうな」と次なる攻撃のイメージが浮かぶ。だがどんな攻撃かが明確な分、やるべきことも明確だった。
クマの左前脚を、左腕でがっしりと掴んだのだ。両者の左腕がクマと越中谷さんの間で交差するようにつながる。
「これでクマは右からしか攻撃ができない。どこから攻撃が来るのかだけは分かるようになった。クマパンチと言えばいいんでしょうかね。襲われたらだいたいソレで、顎や顔を裂かれるのでしょうけれど、来る方向が読めるから、案の定、一発目を右手で受け止められました」
その後、クマは越中谷さんの腕を振り払い、馬乗り状態からの前脚の一撃を見舞ってくるのだが、なんと越中谷さんはその攻撃を避けている。クマの鼻血がぽたぽたと落ちてくる中、奇跡的に致命傷を受けず、かすり傷程度でやり過ごしたのだ。